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ストリートへ行こう 末廣光夫のジャズエッセイ
2009/11/9更新

 

 

2009年の話題

これを観ずして・・・聴かずして・・・

2009/07/28

神戸ジャズストリート2009
SPECIAL PROGRAM


最近ファンの方から「神戸ジャズストリートに出演するミュージシャンたちは、有名なんですか?」とよく聞かれますが、これになんと答えたらいいのか・・・。といいますのは「俺が知らないのだから、有名ではないんだろう」と、片付けられては困ります。それというのも有名イコール素晴らしいジャズとは限らないからです。ここはニュースターを発掘するお気持ちになって幅広く耳を傾けてください。例年〈神戸ジャズストリート〉に通ってくださるファンの方々が、「今年も・・・いいジャズを期待してまっせ!」と、おっしゃってくださるのには、頭が下がります。海外のミュージシャンたちも「神戸は世界のどこのジャズ・フェスティバルよりも最高のジャズ・ファンが集まるところだから・・・」と誉め称えてくれます。期待してください。

♪ジャズメンが複数の楽器をこなすのは、いまや常識です。 今年は、またまた、それもハンガリーからやって来ますトロンボン、 トランペット、ピアノ、そしてボーカルもこなす若者ですぞ!

その名はアッティーラ・コーブといいますが、ハンガリー式でいいますと、姓のコーブが先で、名のアッティーラがあとになります。今年のブレダ・ジャズフェスティバルで〈神戸ジャズストリート賞〉を授与してから、先の受賞者で今年も参加するカナダのブリア、そしてイタリアのパオロたちとは親しい仲間だと聞いてびっくり。地球は狭くなりました。神戸での再会が楽しみですと・・・。



♪昨年ニューオリンズ・スタイルのクラリネットで評判を呼んだ トーマス・レティエンヌが、 今年は、神戸のあの素晴らしいファンのために、スペッシャル・プログラムをと言ってきました。
スペッシャル・プログラムとは、1920年代のルイ・アームストロングの名曲を挙げて、それをトランペットのリードでやるのかと思ったら、サキソホンとクラリネットとリズムでやるようで驚きました。それからバーニー・ビガートのジャズ・バージョンもやりたいと・・・。ならば、こちらからも〈ニューオリンズ・ラスカルズ〉の河合良一が手ぐすね引いて待っているからと・・・。


♪カッティング・セッションの面白さは
演じる方も聴く側も分かってきたようで、
今年は各会場でも観られそう。とくに同一楽器の対決が良さそう。

今年の〈ブレダ・ジャズフェスティバル〉で7年前に聴いたことがあるバンジョー奏者にひかれた。いま世界で指折りのバンジョー奏者では、わが国の青木研というところだが、ここで二人の一騎打ちするのも面白かろうと。その相手の名前は英国人で現在はドイツに永住しているショウン・モイセス。若いし、なかなかの二枚目ときている。出演交渉したら二つ返事でOK。7年前からこの日を待っていたという。そのバンジョーのカッティング・セッションは、こんなタイトルでいかがかな。「波乱バンジョーの対決!軍配はどちらに・・・」と・・・。




今年のブレダ・ジャズフェスティバル
「神戸ジャズストリート賞」受賞者が決まりました。

2009/06/29


今年のジャズストリート賞は
ハンガリーの若き才人、マルチ奏者のアッティラ・コーブ君。

 ハンガリーといえば、19世紀の作曲家フランツ・リストの〈ハンガリー
協奏曲〉が思い出されるが・・・。「へぇ〜ハンガリーにもジャズがあるの?」という声が聞こえてきそう。それは時代おくれというもの。
驚くなかれ、今年で26才の彼は米国に四度もわたって本場でジャズを経験しているというから立派。それに見出しに掲げた、トロンボン、トランペット、ピアノ、そしてボーカルという多才ぶりは大したものだ。
そして、肝心のジャズの範疇はといえば、トラッドからスイング、さらに
モダンに至るから、日本のジャズの常識では一寸考えられない。
 それに、これは偶然というか過去の神戸ジャズストリート賞の受賞者のパオロ・アルデリッギとは大の親友と聞くし、一昨年の美人トランペッターのブリア・スコンベルグとは、この春にカナダからハンガリーに呼んで共演したという。つくづく世界は狭くなったものだ。この若者に立ち向かう日本の奏者は誰にしようかな。    

(JAZZ HOT LINE 最新号より/末廣光夫)




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